つなぐ納棺です。
お葬儀の中で、私達納棺師のお仕事というのは、正直にいうと、必要な場合もあるし、必要ではないこともあります。
最近は病院や、老人ホーム、介護センターなどで看取りケアの一環として、
お見送りの儀式をされたり、
お世話してくだっていた方が
きれいにお化粧してくださったりという事も増えているので、
ご遺族様の印象としては、
”わざわざ納棺師や、湯灌士を呼ぶ必要がない”
とお考えの方も多いかと思います。
実際、葬儀社で湯灌や古式湯灌(化粧や着替えなど)をお勧めしてくださっても、
”きれいだからいらない”
と言って断られることが多いようです。
中には、故人様に必要以上に触れられたくないという感情をお持ちの方もおられるかと思います。
個人的には、お世話してくださってた方の気持ちのこもったお化粧や、お着替えでお見送りされるのは、故人様にとっても、ご当家様にとっても、素敵な気持ちのこもったおみおくりだなぁ。と感じています。
そんな心のこもったお見送りをしてくださった方たちの気持ちも汲みながら、
私達、納棺師を読んでいただく意義としては、
◆お亡くなりになられた後のお体の変化について詳しいこと
がまず挙げられるかと思います。
お辛い話になってしまいますが、お亡くなりになられた瞬間から、お体というのは変化が起こりやすい状態になります。
もちろん、変化が起こりにくいお体の状態というものもありますが、その見極めというものは、私達納棺師であっても、100%というお答えを出すことは難しい場合もあります。
納棺師(湯灌納棺師を含む)は、通常、その時間を美しく終えればお仕事は終わり。というスタンスが多いですが、私達つなぐ納棺は、ご出棺(火葬場でのお別れ)まで、安心して見送っていただきたいと考えています。
湯灌士であった約6年間の間に、他の施行員や、他業者様の手直し(湯灌・納棺後にお体に変化が起こった時の手直しです)に、何度も何度も自ら行かせて頂きました。
ココだけの話ですが・・・通常は、手直しというものは給料に反映されないので、皆行きたがらないんです。(ここだけって言いながらブログで公開してますが・・・)
勤務時間外の早い時間や、勤務が終わってからも何度も足を運びました。
その行動を見てくださってた葬儀担当者様から、状態があまりよくない方の時は、指名を受けていかせて頂くことも多くなっていました。
そこまでして、経験を積んでも、それでも100%大丈夫な状態。と言い切ることは難しいのが事実ではあります。
ですが、考えられる可能性をきちんと誠実にお伝えすることで、ご遺族様の無駄な不安や、ショックを和らげることができると思っています。
これは、積み重ねてきた経験を、誠意をもってお伝えさせて頂くので、不快感なく耳を傾けて頂けているのかなと感じています。
お体が傍にある間は、できるだけ安心して見守っていただきたい。
そのために、私達納棺師がお傍についてサポートできることがあるのではないかな?と思っています。
これからも、残されたご遺族様の心を少しでも和らげる時間を持てるように、尽力いたします。
次回は、冒頭に出てきた、
湯灌と古式湯灌について書いてみたいと思います^^
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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