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tsunagu3231

白から黒の歴史

奈良県の納棺師つなぐ納棺です。



時代劇を見ていると、たまに葬送シーンが出てくることがあります。


韓国の時代劇でも、日本の時代劇でも、葬送行列をしているシーンで来ておられる喪服はすべて白。




韓国の時代劇で出てくる、生成りの麻の喪服が、とても素敵(不謹慎かもですが)と思っていたのですが、日本でも、昔は白い着物を着ていたというのを、【青天を衝け】で知りました。




色々調べてみると、欧米文化と共に、上流階級と呼ばれている方たちから、徐々に黒い喪服や、黒いドレス、黒いネクタイと手袋や、黒い腕章などが取り入れ始められたそうです。



こちらの文献にとても詳しく載っていました。



国によっては今でも白い服でお見送りされるところもあるみたいですね。



私も、本当は白い麻の服を着て、納棺のお手伝いをできたらいいなぁなんて思ってしまいますが、なかなか実行する勇気はありませんし、私たちが主役になる場面ではないので、できるだけ黒子のような存在でいるためには、黒い洋服がやっぱりベストなのかもしれません。



現在のように黒いスタイルが主流の中、たまに姉妹で色喪服などをお召しになられている方をお見掛けすると、思わず見とれてしまいます。

(仕事中でもちょっと足を止めてしまう・・・)




先日は、故人様に喪服をお着付けさせて頂きました。

お着物がお好きな方で、お写真を拝見してもどれも素敵なお着物を綺麗に召しておられましたので、もちろんからげして、襟元もピシッと着崩れないようにお着付けさせて頂きました。


お見送りに喪服をお着付けさせて頂くことは、私は案外少なくて、比較的明るい印象のお召し物を選ばれることも多いのですが、喪服をお召しになられたお姿もとっても素敵でいらっしゃいました。



歴史の流れで、白や黒に変化してきた喪服ですが、どちらにしても故人様に敬意を払い、想い偲ぶ気持ちを表すもの。

何色であっても、きちんとした喪服ではなかったとしても、故人様にお別れをしに来られる方のお気持ちが何よりも尊いなぁと思ったりします。


長い歴史で考えたら、黒い喪服になってからの年月の方が圧倒的に短いんですよね。

当たり前!と思っているものも、歴史の流れで見たら、案外浅かったりするので、世間でいう常識や普通って、何だろうって思ったりもしてしまう、私なのでした。



まとまりのないブログを今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。





















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